最寄り駅

ボストンバッグを背負った高校生の男の子が猛スピードで改札を抜けてホームへ向かう。

ホットパンツのギャルがピンク色の馬鹿でかいスーツケースにもたれてコーヒーを飲む。

ロッテリアの店員がチラシを抱えながら寒そうに手を擦り合わせて体を揺らす。

僕と同種の目が澱みきったオッサンたちと並んで駅前の雑踏をながめながら煙草を吸っていると、死ぬほど落ち着く。